ゲーム用PCを選ぶときは、「CPU」「グラフィックボード」「メモリ」の3つ(ここでは3種の神器と読んでいます)に注目して選ぶようにしましょう。この3つの重要性が高いので、失敗を減らすことができます。
またこの3種の神器、特にCPUとグラフィックボードを選ぶときは、「RPGなどで武器を買う」ときのような感覚で選ぶといいでしょう。そのときしっかり考えておきたいのは、「その武器で倒したいのは『ゲーム』というボス」であるという点です。
詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
おすすめの「GALLERIA」製品
今回はドスパラのBTOゲーミングPC「GALLERIA」のなかから、「性能」「コスパ」「安さ」のどれを重視するかで1つずつ機種を選定しました。
性能重視
まずは「性能」を重視したドスパラのゲーミングPCを見てみましょう。
GALLERIAの最高峰「AXZ」
ドスパラのGALLERIAで性能重視のゲーム用PCを選ぶなら、3種の神器に高性能なパーツが使用されている「AXZ」がおすすめです。
製品名 | GALLERIA AXZ |
価格 | 333,333 円(+税) |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Ryzen 9 3900X |
G/B | RTX 2080 Ti 11GB |
MEM | 16GB DDR4 SDRAM |
HDD | 2TB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe |
非常に高スペックなゲーミングPCとなっており、このゲーミングPCで遊べないゲームはないのではないかというほどのものです。性能重視でコスト度外視で選ぶ場合、ドスパラならこれくらいあると満足できるのではないでしょうか。
CPU「Ryzen 9 3900X」
まずはPCの最重要パーツCPUから見ていきましょう。「AXZ」では「Ryzen 9 3900X」というCPUが使用されています。
武器に譬えると?
ゲーム用PCを選ぶときはゲームというボスを倒す武器を選ぶ、と示しましたが、CPUという武器はボス向けではありません。どちらかというと「ザコ敵」向けの武器なのです。ボス向けの武器はグラフィックボードなので、CPUだけを強化しても効果はさほど高くありません。
このCPU「Ryzen 9 3900X」を武器に譬えると、「最終ダンジョンで使えるザコ用武器」だといえます。少し細かく説明すると、シェアNo.1の鍛冶屋の武器を抑えて高い性能を叩き出した「No.2の鍛冶屋」の武器で、現在ではとても人気のある武器です。
しかしフレームレートなどを高くするのにCPUはしっかり役立つので、やはり高性能なものを選んでおくほうが間違いはありません。
特徴:TDPが高い
このCPU「Ryzen 9 3900X」は、スペックを確認してみるとTDPが「105W」となっていて高い数値であることがわかります。TDP(Thermal Design Power:熱設計電力)は、ほぼ消費電力と解釈して構いません。これが高いほど消費電力が高く、またCPUに負荷を与えた際の熱量も大きくなります。
コストを無視する場合はあまり気にしなくて構いませんが、TDPが高いと電気代も上がり、CPUクーラーにも高性能なものを使わないといけません。しかしドスパラのGALLERIAはBTOでプロが確認しているので、不安は少ないでしょう。
グラフィックボード「RTX 2080 Ti」
次はゲーム用のPCで重要視されるグラフィックボードについて見ていきましょう。「AXZ」では「RTX 2080 Ti」が使用されています。
武器に譬えると?
グラフィックボードを武器に譬えると、「ボス特効の武器」です。ボス特効という部分が特徴的で、グラフィックボードもCPUと同様に武器と見なせるのですが、ザコ敵を相手にするための武器ではないので使い分けが重要です。
このグラボ「RTX 2080 Ti」は、現在市販されている対ボス武器のなかでは最高峰ともいえる製品です。最高レベルのゲーム体験をしたければ、これを選ぶと不満を減らせるでしょう。
メモリ
3種の神器、最後の1つであるメモリについても見ていきましょう。
武器に譬えると?
メモリは実は武器ではありません。メモリはアクセサリなのです。それもCPUを強化するだけのアクセサリですので、グラフィックボードには影響を与えません。その効果は「CPUの動きをスムーズにする」というものです。そのためメモリの量を増やすと、よりスムーズになります。
16GBのメモリ
16GBのメモリというのは、ゲーム用PCでは標準的な量です。ふつうなら、多くも少なくもありません。しかし「AXZ」でこのメモリがサポートするべきCPUは「Ryzen 9 3900X」です。そこいらのザコ敵を倒すのには16GBでも充分かもしれません。しかし圧倒的な力でねじふせたいときには、少しモタつくことがあるかもしれません。
ゲームというボスはザコ敵をたくさん引き連れているので、ボスを叩き伏せたいときにはザコ敵も爽快に蹴散らしていくほうが快適になります。もしより快適にしたいなら、32GBに増やしておくほうがいいでしょう。
コスパ重視
続いてコスパ重視のゲーム用PCについて見ていきましょう。
Rシリーズ最高性能「RF5」
ドスパラでバランスがよくコストパフォーマンスに優れたゲーミングPCを選びたいなら、Rシリーズの「RF5」を選んでみるといいかもしれません。
製品名 | GALLERIA RF5 |
価格 | 139,980 円(+税) |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Ryzen 5 3600X |
G/B | RTX 2070 SUPER 8GB |
MEM | 8GB DDR4 SDRAM |
HDD | 1TB |
SSD | 256GB NVMe SSD |
「RF5」は先ほどの「AXZ」の半額以下のリーズナブルな価格であり、三種の神器のうちCPU・グラフィックボードにはミドルクラス以上の優秀なパーツが使用されています。
CPU「Ryzen 5 3600X」
「RF5」では「Ryzen 5 3600X」というCPUが使用されています。
武器に譬えると?
先程の高性能な「AXZ」と同じく、この武器も「No.2の鍛冶屋」の製品です。あちらが「No.2鍛冶屋の最高ザコ用武器」なら、こちらは「No.2鍛冶屋の万人向けザコ用武器」といったところです。
少し細かく解説すると、CPUは現在「Intel」と「AMD」の2社がシェアを大きく占めています。IntelはTVCMも打っているので知っている人は多いでしょう。このIntelがずっとシェアNo.1です。そしてAMDがNo.2なのです。
2019年7月にAMDが通称「第3世代Ryzen」と呼ばれるCPUを販売し、これがIntelの製品より優秀だということで人気が爆発しているのです。ゲーム用のパフォーマンスもIntel製品を超えるといわれています。
現在CPUを選ぶなら、No.2ではあるもののAMDという会社の「第3世代Ryzen」を選ぶのが賢い買い方でしょう。
グラフィックボード「RTX 2070 SUPER」
「RF5」ではグラフィックボードに新しい「RTX 2070 SUPER」が使用されています。
武器に譬えると?
この対ボス武器は、「最新! 高性能! な対ボス武器!」だといえます。
コストをある程度抑えつつ、高い性能を発揮できます。
この「RTX 2070 SUPER」は、「RTX 20」というグラボシリーズの1つです。
「RTX 20」シリーズは2018年8月から販売が開始されましたが、この「RTX 2070 SUPER」は2019年7月に販売が開始された新製品です。
メモリ
CPUのサポート役メモリについても見ていきましょう。
8GBのメモリ
メモリはザコ用武器CPUのアクセサリだと述べました。そして量が多いほどスムーズになるということでした。そしておおよそ標準的な量は16GBだと確認しました。
その点からすると、この「RF5」の8GBは少なめだといえます。Minecraftや2Dゲームなど低負荷のゲームしか遊ばない低スペックのPCならいいのですが、この「RF5」は高めのスペックを保たれているので、やはりできれば16GBほしいところです。
安さ重視
安さ重視のGALLERIA製品も見ていきましょう。
Rシリーズの9万切り「RH5」
コストを重視するなら、10万円を切る「RH5」がおすすめです。
製品名 | GALLERIA RH5 |
価格 | 89,980 円(+税) |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Ryzen 5 3600X |
G/B | GeForce GTX1650 4GB |
MEM | 8GB DDR4 SDRAM |
HDD | 1TB HDD |
SSD | 240GB SSD |
「RH5」は、10万円をさらに下回る9万円以下で、そこそこの性能を保持したバランスのいいゲーミングPCです。
CPU
低価格PC「RH5」では、先程のコスパ重視PC「RF5」と同じCPUが使用されています。
通常、安さ重視であればこうしたチョイスはナンセンスかもしれません。しかし今は第3世代Ryzenがとても優秀ですし、たとえこのCPUを選んだとしても価格が9万円以下となっています。そのためたとえ低価格帯でもこの第3世代Ryzenを選んだほうがいいと判断しました。
グラフィックボード「GTX 1650」
「RH5」のグラフィックボードはローコスト帯の「GTX 1650」が使用されています。
武器に譬えると?
グラボ「GTX 1650」を武器に譬えると、「ハンター向けのリーズナブルな対ボス武器」のようなものです。高レベルなボスをばったばったと倒すような武器ではありませんが、世界中にいるたくさんの「そこそこ強いボス」をたくさん倒すことができます。
つまりゲーム用PCのパーツとしては、高負荷なゲームを処理できる高性能グラボというより、低負荷なゲームをたくさん遊びたい人向けのグラボだといえるのです。
「GTX 1650」は「GTX 16」というグラボシリーズの1つです。「RTX 20」シリーズのほうが高性能ですが、GTXと名のつくグラボのなかでは新しく性能も高いほうです。
(+α)Intel重視
さて、これまで3つのタイプのGALLERIA製品を紹介してきましたが、CPUはいずれも第3世代Ryzenでした。つまりNo.2のAMD製のものです。
やはりこれまでの信頼からNo.1のIntel製CPUを使用した製品がほしいという方もいることでしょう。最後におまけとして、Intel製CPUを使用したGALLERIA製品をご紹介します。
バランス良「MV」
Intel製CPUを搭載したGALLERIAなら、現在は「MV」をおすすめします。
製品名 | GALLERIA MV |
価格 | 147,980 円(+税) →139,980 円(+税) |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i7-9700 |
G/B | GeForce RTX 2060 6GB |
MEM | 8GB DDR4 SDRAM |
HDD | 240GB |
SSD | 1TB |
タイプとしては15万円以下のミドルレンジ帯のゲーミングPCです。
CPU「i7-9700」
CPUはもちろんIntel製のものです。
武器に譬えると?
このCPU「i7-9700」を譬えるなら 「『シェアNo.1鍛冶屋』の安心コスパ(ザコ用)武器」といったところです。
これに似た武器として「i7-9700K」というCPUもあり、こちらのほうが少し高性能です。
しかしこちらを選ぶと15万円を超えるゲーミングPCが多く、「MV」であれば値下げも行われているので、このゲーミングPCをピックアップしました。
グラフィックボード「RTX 2060」
グラフィックボードには「RTX 20」シリーズの「RTX 2060」が選ばれています。
武器に譬えると?
このグラボを武器に譬えると、「ややローコストでミドルレンジの対ボス武器」といったところです。性能や価格が中の下といったところで、非常に手の出しやすい武器です。
コスパの高いグラフィックボードを選ぶときに気をつけたいのは、シリーズの違いです。特にRTXシリーズとGTXシリーズの違いが気になるところです。RTXシリーズでは光の動きを計算する「レイトレーシング」という機能が、公式にサポートされています。
GTXシリーズでもレイトレーシングに対応しているものがありますが、効果はRTXシリーズのほうが高いとされています。やはり、できるならRTXシリーズを選びたいところです。
メモリ
こちらの「MV」でもメモリは8GBとなっています。
8GBのメモリ
8GBのメモリ量は、ゲーム用PCとしては少し不安が残ると述べました。この「MV」でも同様です。できるなら16GBに増やしておきたいものです。
一応メモリはPCパーツのなかでも増設(パーツをくっつけて性能や量を増やす)が簡単なほうですので、経験の少ない初心者の方でも試しやすい自作です。もし予算が増やせないようでしたら、とりあえずメモリが少ないまま購入して、あとで予算が増えてからメモリを増やす考え方でも充分かもしれません。
さいごに
ドスパラのBTOゲーミングPC「GALLERIA」シリーズでは、今話題の「第3世代Ryzen」を扱った製品がいくつもあるので、選びやすい部類です。
自分の目的に合ったゲーム用PCが手に入るといいですね!