こんにちは、Caffeineです!
今回は主人公ピギュラの行くところ行くところに姿を現す「サトリ」と「ミトリ」に焦点を当てていきます! サトリ・ミトリは神様のようなもの……?
サトリ・ミトリの真実
サトリ・ミトリは箱庭の住人たちや凶たちと同列に並べていいものかもわかりませんが、重要キャラクタであることには間違いないので、彼ら(彼女ら?)についてもどのような裏があるのか、読み解いていきましょう。
サトリ・ミトリは狛犬のような姿をしており、サトリは左側に位置し紫色の体に赤い一つ目をした姿、ミトリは右側に位置し緑色の体に4つの赤く小さな目をした姿のキャラクタです。アニメーションでは両者ともしっぽを振りますが、それに加えてサトリは一つ目でまばたきをし、ミトリは4つの目を同時に左右に小さく動かします。
サトリ・ミトリの「性別はなんなのか?(そもそも性別があるのか?)」や「いったいどういった存在なのか?」という問いへの答えは、明確には見つけられませんでした。
簡単に推測できるのは、「サトリは左に位置しているから(左右の「サ」で)サトリ」、「ミトリは右に位置しているから(右の「ミ」で)ミトリ」というくらいです。
しかし特定の条件を満たすと行くことのできる「凶の都」などでは、サトリ・ミトリに関する情報が少しみつかります。
凶の都
まず凶の都の入口にはサトリとミトリの石像があります。このことから凶の都がサトリ・ミトリと縁の深い場所であることがわかります。
そして入口そばの女性らしき凶に話しかけると、次のようなことを話します。
…アナタは誰?
どこから来たの?
ミノニヨク?
ああ、そう…
じゃあミチビキの…
…ああ、彼?
この都では割と有名なのよ。
いい意味でも、悪い意味でもね…
でも、ミトリ様もサトリ様も、
特に彼を戒めたりなさらないし。
私はどうでもいいわ。
このセリフから、サトリ・ミトリは凶やミチビキよりも上位の存在であることがわかります。上司のような立ち位置と捉えてもいいのかもしれません。
ピギュラの夢
サトリ・ミトリはピギュラの見る夢にも登場します。このことから他人の夢にすら影響を与えることができる存在だとわかります。
この夢が本当に夢なのか、それとも夢のようなものだと捉えるかでサトリ・ミトリの能力についての解釈が少し変わります。そもそもピギュラの場合は、夢が他の住人でいうところの「幻」に当たるものになりそうだからです。
ピギュラの夢が本当に夢に過ぎないなら、サトリ・ミトリは他人の夢のなかに入り込むことができることになります。もし夢が本当の夢ではないなら、サトリ・ミトリが思い通りの夢を見させられるということになります。他人の夢と現実を行き来する能力と、他人に思い通りの夢を見せる能力は、少し異なります。
またノーマルエンドルートでの6日めの夢では、他の日の夢とは異なりいくつものメッセージが確認できます。以前まとめた「ピギュラの見る夢」の項目から、抜粋して引用しましょう。
自覚してはいけない。
自覚してはいけない。
今の貴方では危険だから。
自覚してはいけない。
貴方はきっと悲しむから。
暴れるから。
自覚してはいけない。
まだ、あの町にいなさい。
自覚してはいけない。
ずっとずっと、あの町にいなさい。
自覚してはいけない。
優しい平穏に甘えなさい。
自覚してはいけない。
脚がまがっても、頭がくだけても、
目ん玉がつぶれても、心臓がとまっても。
自覚してはいけない。
ありがた迷惑
この夢のメッセージが、サトリ・ミトリからのものなのかはハッキリとはしません。しかしミチビキなどの凶は、他人の夢に現れるような能力はないと考えられるので、より超常的な能力を保有しているかもしれないサトリ・ミトリがしていると考えるほうが有力でしょう。
他にも「神」のようにサトリ・ミトリ以上の存在を想定することもできます。しかし神という存在がこのゲームでは言及されていない以上、やはりサトリ・ミトリの発言だと想定するほうが素直です。
しかし、ここまで考察を続けてきた今になってこのメッセージの内容を見返してみるとどうでしょう、かなり「ありがた迷惑」というか、強制的なニュアンスを感じないでしょうか。特に最後の頭がない藁人形のメッセージに関しては、もはや脅迫的です。
悲しむから 暴れるから
このメッセージで特に気になるのは、「貴方はきっと悲しむから。」「暴れるから。」という記述です。これは実質的に「自覚してはいけない」の根拠だと解釈することができます。
「悲しむから」はわかりやすいのですが、わかりにくいのは「暴れるから」です。この「暴れるから」は、「暴れたら〇〇だから」という根拠であり、まだ奥に理由が隠れています。
「あなたのためだから」には、「『あなたのため』っていっておいたほうが方便として使いやすいから」という理由が奥に隠れているのと同様です。
これを「暴れると他の住人に迷惑だから」と捉えるか、「暴れると後が面倒だから」のように捉えるかで、印象はまったく異なります。実際のところ「暴れる」というのがどういった行為なのかがゲーム内で描かれていないため、どちらなのかはっきりとはわかりません。
裏世界
またサトリ・ミトリは裏世界にもいます。表の世界での「おおめだま公民館」の受付前にあたるところにサトリ・ミトリは鎮座しています。話しかけてもどちらも「ここにきてはいけない。」と返すだけです。裏世界へ行くことも可能な存在のようですが、イザナイの行いを制止したり粛清したりするようなことまではできずにいるようです。
「イザナイの真実」にて、この裏世界が流刑の地であり、これまで裏世界に送られた凶は消滅するとされていることを確認しました。そんな場でイザナイが生き永らえることが想定外だったのでしょうか、イザナイは自分勝手に振る舞い続けており、まったくサトリ・ミトリの手には負えない状況となっています。。
消極的なサトリ・ミトリ
ここから推測されるのは、サトリ・ミトリは暴力的な手段に対してかなり消極的であるということです。サトリ・ミトリが裏世界に現れていることから、イザナイと会おうと思えばいつでもできるのでしょう。力で捻じ伏せようとすれば、いつでもその機会はあるはずです。
その力で捻じ伏せるのが、できないのか、単にしないだけなのかはわかりません。ただイザナイ自身にそこまで力があるようにも見えません。カラコロが自覚する際も、自覚を促したようなところはあるものの、他の凶たちやサトリ・ミトリが到底敵わないと推察されるような能力を発揮するところは見られません。
そうすると力で解決できないというより、サトリ・ミトリが力で解決することを選ばずにいると解釈するほうが素直なのではないでしょうか。ただしそれはそれとして、イザナイの実害が発生しているので、暴力を嫌うとしても統治者としては失格ですが。
ちなみにトゥルーエンドへ向かう条件であるアイテム集めで、裏世界のさらに奥にある「青い森」に訪れることになります。やはりここでも「ここにきてはいけない。」というだけで、両者ともらちがあきません。
自覚後の裏世界
なおユウヤとして自覚した後のおまけで裏世界に行くと、受付前のサトリ・ミトリは消えています。これは青い森も同様です。またクリア後は凶の都へのきのこねくしょんも閉ざされているので、こちらからサトリ・ミトリに会いに行くことはできなくなります。
ある種、サトリ・ミトリの懸念として「暴れる可能性のある『まだ自覚していない魂』」という認識から外されたのかもしれません。
自覚した後で露骨に反応が変わるのはイザナイも同様です。そのため、暴れる心配がなくなったり、もはや連れ去る価値のない魂だと判断されたりしているのかもしれませんが、いずれにせよ「自覚した者」は「興味」の対象ではなくなる傾向が強いようです。
次のエントリ
次回のエントリでは、サトリ・ミトリの真実・後編をお送りいたします。